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「なんだよ、それ……。」
自分が蒔いた種。
だけど、距離感さえ保てば、いつまでも繋がっていられると思っていた。
笑美は小さく溜め息を吐く。
まるで、出会った2年前から一切成長のない俺に呆れているかのように。
「結局雄哉は、セックスしたいだけなんでしょ?」
「は……?」
ぐさりと深く、言葉のナイフが俺の胸を抉った。
始めは遊び。
だけど、今はそうじゃない。
好きだから触れたくて、近付きたいからキスをする。
正当な愛情表現。
それすらも今は、笑美の目には霞んで映るのだろう。
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