求める、応える

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  それにビックリして、 動けなくなってしまった。 あたしが目を凝視していることに 気付いたのか、 拓海さんは恥ずかしそうに 視線をそらす。 「何だよ。 家で寛ぐ時くらい、裸眼だっつーの」 「……」 ……それは、そうなんだろうけど。 さっき目の奥にしまい込んだ痛みが、 ぎゅうっと喉元に集まってくる。 懐かしい目の色に、 涙が出そうになる。 慌ててもう一度ビールを飲んだ。 「……あの」 「……ん?」 「これ」 バスローブの裾を掴んで、彼に示す。 .
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