4月8日 私立浜丘学園始業式-1

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華乃「大丈夫よ。私はたにし見たら熱湯かけてあげるから」 うふふとまた綺麗な声で笑う。 たんじ「ちょっと、それは貝の話だよね?」 きっつい冗談でたんじがあわてる。すかさず俺はフォローする。 結「ゴキブリとかにもだけど熱湯って万能だよな」 華乃「そうなのよね」 笑いながらたんじをみていた。 たんじ「ねえ?俺じゃあないよね?」 ふむ。どうやらフォローの仕方を間違えたらしい。 アキラ「こらこら。さすがにいじめすぎだ」 みかねたアキラがかばいにきた。 華乃「あらあら、たにしの旦那が助けに来たわね」 イケメンが来ても一切動じないのはさすが最硬。 結「つか御門町、式の準備はいいのか?」 生徒が適当に体育館に集まるとはいえ、俺たちは真面目な部類じゃないから時間ギリギリだ。 華乃「あら、結構時間ギリギリね。いかないと」 そういって、小走りで走ってく。後ろ姿や大和撫子のような黒髪は見た目だけならおしとやかなのに。 そうして俺たちも時間ギリギリだが体育館にはいって、式を受けた。 式が始まって騒ぐやつはほとんどいない。なんてたって二メートルの学園長がどっしりと構えてるんだ、騒ごうにも騒げない。顔にある生傷が歴戦の証と生徒の間で噂されてる。まあ家族だと知ってるんだけど、生傷はばあちゃんとのケンカの証拠なんだけどね。 生徒会長の華乃はじいさんの隣で優雅に座ってる。その横には副会長の姉さんが座ってた。ずっとそうだが姉さんは会長選挙じゃなくて、副会長として志望してる。本人は部活に力をいれたいということから、執行部に入りたくないらしいが推薦でやらされることが多いんだとか。
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