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覗いてみると、女の子は同じように眠そうな顔をしてた。だが、俺が瞬きをするとふっと視界から消えた。
結「えっ!」
なんでと、慌てて俺はドアを開ける。すると、ゴンッと鈍い衝撃が握ったドアノブに響く。衝撃に驚いて、顔をドアの隙間から出すと、
女の子「いたたた~」
女の子はまた丸まって寝ようとしていたのだろう。見事に扉で女の子のおでこにぶつけてしまった。
結「あっ、ごめん!だいじょうぶ」
頭だけだした状態で心配する。音から考えると結構な威力な気がする。
女の子「たぶん大丈夫~」
その場でおでこを抑えてた女の子がこっちを見る。
寝てるときも美人だったが、こっちを上目遣いで見る彼女にどきっとさせられる。そして顔に熱を帯びた俺の顔を、まじまじと見てくる。
女の子「んー?」
ほのかに赤くなったおでこの彼女が今度はたちあがって僕を見る。
結「えーっと。なんか用ですか」
まだドアの隙間から顔が出せずに、みられてどんどん顔が赤くなる。
女の子「ゆいくん?」
一瞬なんで知ってんだろうとおもったが、服を見るとウチの制服を着てた。たぶん3バカと姉さんのことを知ってる人だろう。
結「ええ、まあ。結ですけど」
俺はこの人のことしらないし、きっと人気者の姉さんの友達かもしれない。
結「姉さんはまだ・・・」
と姉の不在をつたえようとしたそのとき、急に扉が開いてふんわりと包み込まれる。
女の子「久しぶりだねーーー!!」
やわらかくていい匂いがした。俺はこの女の子に強く抱きしめられていた。
ドラマでいえば長年の再会のときにやるほどのもの。
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