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雑談を話しながら歩くと途中、商店街を通る。朝に開店してるとこは少なく多くの店がまだ閉まってる。ただちょうどシャッターを開けた店から見慣れたふたりがでてきた。しかもふたりともパンをくわえたまま、こっちに気づく。
アキラ「ぼー!ぶい!ぼばようー!」
身長の高いイケメンがパンをモゴモゴさせる。
結「食ってから話せよ」
俺の言葉にたいして、急いでパンを飲み込む。
アキラ「よ!結!おはよー!」
結「おう、おはよーさん」
歯が光る演出をだしたいほどの爽やかな挨拶をくらう。これがイケメン効果というやつなのか、挨拶だけでもうおなかいっぱいだ。
たんじ「おはよー、ブイ」
もうひとりはさっきまでのは食い終わったらしく、新しいのを食べてた。アキラの挨拶みたいになにかしらの演出はいらない平凡な挨拶だ。
結「おはよーたにし」
たんじ「たにしちゃうわ」
結「おれもブイじゃないわ」
このふたりが残りの幼なじみ「海原(うなばら)アキラ」と、りんごの兄「水巻たんじ」。ふたりともパンを食べてきたのはアキラの家がこの商店街で「海原ベーカリー」をやっていて、たんじがいつもアキラを向かいに行ってはパンをもらってるからだ。アキラは浜丘学園でも有名なイケメンのひとりで、そのクールな見た目ながら子供みたいな笑顔が素敵だとか。対するたんじは常日頃からヘラヘラしてて、アホな言動と行動が多いことから学校では有名なおバカさんのひとり。
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