4月8日 私立浜丘学園始業式-1

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りんご「いいかげん、アキラの家にたかるのやめたらどうなの」 軽蔑した目で実の兄をみる。 たんじ「アキラんちのパンが美味いのがいけねーんだよ」 それをきいて、アキラもまんざらでないようだ。 アキラ「おっと、それはうれしいねー。俺の分をやろう」 たんじ「わーい!」 見事にたんじを甘やかしてる。 アキラ「そーいや、りんごも今日から一緒に登校なんだな」 いまさらながらだが俺の横にいる子にきづいた。りんごはうん、と小さな声でこたえる。 たんじ「あー、そういやお前も今日から一緒なんだよな」 りんご「うっさい黙れ」 たんじ「なんだよ、この違い!!」 実兄だというのにかわいそうなやつだ。 りんご「結。死んだ魚の目をした獣がこっちを見てくるよ」 俺の背中にひょいっと隠れる。 たんじ「そいつも目が死んどるわ」 妹をとられたからかちょっと当たりがつよかった。なんだかんだで水巻家の兄妹も仲がよろしいのだ。 結局幼馴染全員が集結して学校に向かうことに。姉さんとりんごが二つ違いだから外に遊びにいったりしないと5人みんなでこうやって歩くことはない。幼馴染みんなで学校行くのは新鮮であって懐かしいものだ。 たんじ「そっかー、こうやって5人で学校行くのって中学以来か」 たんじもどうやら俺と同じ気持ちだったらしい。こんな馬鹿でもけっこう友達思いのいいやつなのだ。 アキラ「そうだな。またこの5人で学校行けるのは楽しみだな」 りんご「うん」 りんごもその言葉にはちょっとうれしそうだった。顔にあんま表情が出にくい子だけど、こういうときはわかりやすい。 姉さんもうれしそうにポニーテールを揺らしてる。
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