両想い

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誤解を解きたいからちゃんと話をしようと思い、身体を起こすためにテーブルに手をついた。 手の置いた場所はちょうど電気を付けるリモコンがある場所。 スイッチを押してしまったらしく、一瞬で部屋に明かりが付き、眩しさに慣れていない目を強く閉じた。 そしてゆっくり開けた視界に真っ先に入ってきたものは、真っ赤に染まっていた柊さんの顔だった。 口を手で覆い、何かを思案している様子の表情だ。 「あの、わ、私、何もしていませんから!!」 「......さっきのあの状況で何もしていなかったと?何故、私に跨る必要があったのですか?」 口を覆ったまま目線だけ私に送ってくる柊さんは、私に襲われたとでも思っているんだろうか? それは心外だ!どちらかというと私は襲われたほうなのに!!
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