第1章 神上りの儀

2/4
前へ
/34ページ
次へ
あかりは波動玉が 浸透していくあいだ 頭頂部が少しあったかい感じがして 胸がドキドキしていた。 「 あかりちゃん、体は何ともない? 少し疲れたでしょう? 椅子にすわってゆっくりするといいわ。 今から、悠之丞さんの  神上がりの儀を執り行います 」 多神子はそういうと、白い浄衣に着替え、 手を洗い、うがいをし、さっと身を清めた。 「 さて、悠之丞さん、改めまして  私、新城多神子と申します。 そして子孫は、神宮寺あかり と申します。 せっかくのご縁です。 神上がりして以降も、あかりとの縁(えにし)を 結んではいただけませんか? 」 「 もちろんです。 神界にて、今後の子孫 いえ  あかり殿の行く末を 見守るつもりでございました。 式神(孔羽)のことも  気がかりでありましたから‥‥。 私を あかり殿の守護として迎えるという 縁結びの儀も 行っていただけると幸いです 」
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加