479人が本棚に入れています
本棚に追加
「大丈夫。大丈夫だから。
それよりゆずちゃんも食べて?
朝もお昼も、ほとんど食べてないでしょ?」
「……うん」
なんか納得いってないようだけど、
ゆずちゃんはテーブルで
自分のうどんを食べ始めた。
それを眺めつつ、
お箸を握りなおしてどんぶりの中身をみる。
ちょっと甘めのお出汁に玉子を溶き入れた、
僕の好きな玉子とじうどん。
食欲がないときはいつも、
これを作ってくれる。
食べたくないと思っていても、
これだとつい食べちゃう、不思議。
「ごちそうさまでした」
「ごちそうさまでした」
今日も食欲がないといいつつ、うどんを完食。
ゆずちゃんもちゃんと食べられたみたい。
薬を飲んで横になる。
片付けをすませたゆずちゃんは、
湯たんぽを新しいものに替えてくれた。
夜は自分の部屋で寝なさい、
っていったんだけど、
どうしても嫌がるものだから、
せめて布団を運ばせる。
最初のコメントを投稿しよう!