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家に帰って、
ゆずちゃんが作ってくれた
お粥でお昼ごはんをすませる。
やっぱりゆずちゃんは食欲がないのか、
ゼリーのふたを開けたのに、
半分も食べないで残してた。
自分のことより、ゆずちゃんの方が心配だ。
薬を飲んでテレビでもみようかと
ソファーに座ったら、袖を引っ張られた。
「なつにぃ。もう寝てて」
「別にまだ熱でてないし、
寝込むほど具合が悪いってわけじゃ……」
……顔をみると。
いまにも泣き出しそう。
「ゆずちゃん?ほんとにどうしたの?」
安心させるようにぎゅっと抱きしめると、
体が小さく震えてた。
「お願いだから。
お願いだから、もう寝てて」
震える声でそう懇願されて。
仕方なくベッドに入ることにした。
部屋に戻ってパジャマに着替えると、
ドアがノックされた。
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