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「そんで、ミユキが可愛くて反応をみたくてキスしたら、ミユキ腰抜かしちゃったよね、あはは」
リューマは愉快そうに笑って、
私はくすぐられてるのがこそばゆくて、
思わずリューマの手を掴んだ。
「今は天の邪鬼になっちゃったけどね」
リューマはじーっと私を見つめて、私が掴んだ手をそのまま引っ張るように、私の体を引き寄せた。
リューマの膝の上に股がる体勢になって
リューマは私の頬を両手で包み込む。
そしてお互い吸い寄せられるように
見つめ合って
唇は重なって。
「今はオレがミユキに翻弄されて、アタフタしてるなんて」
唇が離れるとリューマは切なげに目を細めて私を見つめる。
いつも、その美しい瞳に映るのは
私だけでありますように………
「翻弄されてるのは私だよ。」
私もリューマの頬に両手で触れる。
こんな綺麗な人が、私の旦那さま。
素肌も、
輪郭も
パーツも
こんなに絶妙に、
綺麗で整っていて
同じ人間なのに
不公平だね………。
「オレの嫁さんは、夫の意見に聞く耳持たないし、歯向かうし」
「リューマだって、聞く耳ないじゃん、厭らしい事ばっか言うし。
無理矢理、ラブホ連れてくし」
「オレの奧さんなのに、させてくれないし、顔そむけるし」
「私が嫌がっても無理矢理するし」
「どう考えてもあれは嫌がってなかったけど」
「イッてしまったけど、あれは本意じゃなかったから」
思い出すと羞恥で顔が熱くなる。
リューマはそんな私を見て小さく溜め息をつく。
「素直じゃないなー、ミユキはほんとに」
「………………」
「体はウソつけないんだから、さ。
素直に感じておきなさいって。
ミユキはいつもウダウダ屁理屈言って自分の気持ちを隠そうとするんだから。
隠せてないのに。
オレの事、好きで好きでしょーがないくせに」
リューマは意地悪な笑み浮かべた。
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