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意識を取り戻した時には
私はベッドに裸で横たわっていた。
目をうっすら開けて、
白い天井を見つめながら、
自分が気絶した事に意識がたどり着いた。
最中に意識が飛ぶなんて
そんな事あるんだ………。
「ミユキ、大丈夫?」
ぼんやり天井を眺めていたら、視界にリューマの心配する顔が映り込んできた。
そして私のオデコに触れながら、ミネラルウォーターを差し出した。
「ミユキ、のぼせちゃったんだろ。
それともオレを感じ過ぎて失神した?」
リューマは
茶化すような言葉を投げながらも、
私を覗き込む瞳は心配の色でいっぱいだった。
「脳天がすごく痺れたの」
「ミユキ、オレの上で腰動かし過ぎだって」
リューマはベッドに腰を下ろして、私の頭を優しく撫でた。
我を忘れて、無心になってリューマを求めていた気がする。
恥ずかしい………。
ペットボトルを掴もうと手を伸ばそうとしたら
なんだか手が痺れているような気がして違和感を覚えた。
「………?………飲ましてあげようか?」
リューマがグビッと口の中にミネラルウォーターを流し込むと、
すぐに私の唇に重ねて口を開かせてくれた。
ミネラルウォーターが喉を爽やかに通っていく。
体の隅々まで沁み渡るように、水分が広がっていくようだった。
数回、口づけの水分補給をし、私は息をついた。
本当にのぼせちゃったのかも。
リューマの髪は濡れたままで、バスタオルのガウンを羽織ったまま、
ベッドに腰かけた体勢で
不安げに私をずっと見つめていた。
リューマの手は私の手を包み込んでいて。
「ごめんね、心配かけて。もう大丈夫だよ?」
起き上がろうとしたら、リューマに制された。
「まだ横になってなよ? アルコールが体内に入ってたのがまずかったのかもな」
そうか。 私、呑んでたんだ。
「ミユキ………さ。
もしかして妊娠してない? もう前回生理終わって一ヶ月経つよね?」
リューマが異様に心配して見せるのは、
私が妊娠してるかもって思ったからなんだね。
「私、不順だから生理遅れてるだけだよ。
来ないときは2ヶ月こないし」
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