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翌日。
朝日が眩しく部屋の中に差し込み、思わず目を細める。
カーテンが全開になっていて
リューマは隣にいなかった。
コーヒーを淹れるいい香りと
ベーコンが焼けるような香ばしい匂い。
もしかして、リューマ、朝食作ってる?
「おはよう」
キッチンに入ると、リューマがフライパンを片手に持ったまま振り返った。
「おはよう、ミユキ。 ぐっすり眠れた?」
「うん。リューマ、よく起きれたね?」
「専属のマネージャーが仕事降りたから、お陰様で自己管理出来るようになりました。
………なんて、今日はオレの仕事納めだから、気合いが入ったのかな」
「仕事納め? そうなの?」
「ふ。ミユキ、最近一切オレに関わってなかったから知らなかっただろ」
「知らなかった………Grosslyも? 」
「とりあえず、里奈とは今日、年明けにやる春コレの打ち合わせして終わり。
あとは撮影も何も入ってない。
Grosslyはどうだったかな?
特に大きな仕事は入ってなかったと思うけど」
そうか………。
もうすぐクリスマスだし、
世間は師走に入るのか。
私は大晦日まで仕事が入ってるから
まだ年末モードにはなれなかった。
「オレやっと自分の時間作れるから、家の事するよ」
リューマは素早く、焼いたベーコンとスクランブルエッグをお皿に盛り分けた。
「ありがとう………」
最近はお互い忙しくて、ほとんと家に居る事がなかった。
掃除だって適当だったし。
「さ、食べよ?」
焼いたトーストと淹れたてのコーヒーもテーブルに並べられる。
リューマと私は手を合わせて「いただきます」をした。
「久しぶりだな。一緒に朝メシ食べるの。」
「だね。やっぱりこうゆう時間は必要だね」
「だろ? 夫婦なんだしさ。メシが一緒じゃなくなったら致命的でしょ。
ところでミユキ、今日は一日空いてるんだよね?」
「うん、空いてる」
「じゃ、打ち合わせ終わったら、デートしよう」
リューマの何気ない提案に驚いて、食べていた手を止めてリューマを見た。
リューマはニッコリ微笑んで、トーストを頬張っていた。
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