野良猫と俺

野良猫

俺には親と呼べる人間は存在しない。

だからと言って気にした事もない。

もうそれが当たり前過ぎて、どうでもいい。

何かに執着した事もない。

ただ生きてる、それだけ。

誰のためでも何のためでもない・・・
無意味な日常を繰り返すだけの日々。

そんなある日、大きな野良猫を拾った。

ぐったりとしていて、何故か拾ってマンションまで連れてきてしまった。

さてと、どうしますかねぇ。

そういえば昔、なついてた野良猫がいたっけ・・・
野犬にでも襲われたのか死んでるのを見た。

この大きな野良猫を拾ったのは、それがあったからなのか。

しかし、目を覚まさないねぇ。

ボロボロで、傷だらけだし病院にでも連れて行きますか。

しかし、この傷跡・・普通じゃないよね・・・
仕方ない、知り合いにでも診てもらいますか。

知り合いと言っても、普通の知り合いじゃないけど、まぁいっか。

知り合いに診てもらった結果、誰の目にもふれさせない方がいいと言われた。

面倒なものを拾っちゃったかねぇ。