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『でも安心してよ真夜ちゃん』
「…………」
『ボクが助かるかもしれない方法を
伝授してあげるからさぁ~』
「…………」
『ボク、真夜ちゃんには期待してるんだ!!
期待の新人だからね、真夜ちゃんは!』
「…………」
『助かる確率はなんと!!!
ジャララララ~ジャンッ!!』
「…………」
『一パーセントッ!!!』
上体からも力が抜け、そのまま床に横向きに倒れた先。
運が悪いのか悪くないのか、視線の先にはちょうどゲーム画面が見えるようになっていた。
画面にふよふよと浮かびながら死神がケタケタと笑っている。
そいつの額には1という赤い文字が浮かんでいた。
薬のせいか、ぼやけていく視界。
つぅっと頬に伝う水滴に、あぁ違った、と気付いた。
薬のせいじゃなく、泣いているせいだ。
麻痺がまだ視神経を犯していないことに、真夜は泣きながら酷く安堵した。
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