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暗闇に包まれた部屋で、一人の少女はゲーム機の画面を見つめていた。
画面から漏れる光がぼんやりと彼女の周囲を照らし出している。
ひんやりと底冷えするその部屋で、不自然なほどに手汗をかいている彼女は、小さく一度息を吐いた。
落ち着け、落ち着け。
何度かそう自分に言い聞かせ微かに震える指先で、画面をスライドする。
目の前には
【YES】と【NO】の文字。
こんなの、――――
こんなの、嘘だ。ただの、ゲームだ。
私は何をまじめに考えて――――
「ともー!ご飯よー!!」
階下から聞こえてきた声に、びくっと肩を震わせた彼女は、小さくつぶやく。
「…………私だけじゃない」
彼女の親指が、そっと【YES】の上をタッチする。
【ようこそ。The game of sacrificeへ】
その文字を見たとき、彼女の意識はフッと途切れた。
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