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シャランという軽快な機械音とともに、真っ暗だったはずの画面に
【POG】
三文字の斜体が浮かんでくる。
このゲームの製作会社の名前だろう。
それにしても聞いたことない名前。
それなりにゲームには詳しい自負があった彼女だが、自分でさえ知らないその社名に落ち着かない感覚を覚える。
まるで夢と現の間を行き来している感覚。
また、昨日のような非日常が、起き始めているような気がしてならなかった。
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不意に画面が切り替わり、軽快な音楽とともに真っ先に飛び出してきたそれらの文字に、彼女は目を見開いた。
突然のことで驚きすぎて、ゲーム機を落としかけて慌ててそれを握りなおす。
「な、なに?」
まるでスマートフォンのアプリゲームに酷似したその造りに、あぁこれは本当にゲームなんだと改めて認識した。
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