第1章

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雨雲が空を覆い雨を地上に降らせていた。 その雨は、何日か続き木や花に潤いを与える。 季節は梅の蕾が膨らみ始める頃、ようやく長く降り続いた雨が止み 空を覆っていた、雲は晴れ渡る。 お月様がまん丸い黄色い顔を出して地上を照らしている。 雨の残り物の雫が梅の蕾に付いていた。 梅の雫はお月様の光に照らされて、光りかがやく。 その輝きはとても美しくうっとりと見とれてしまうものだった。 その雫の中には、梅の花の蕾が映っていた。 そして、お月様も映っていた。 梅の雫の中にもう一つの世界があった。 それは、とても美しい世界だった。 その世界には、梅の妖精さんたちが、住んでいた。 梅の妖精さんは、とても小さくかわいかった。 梅の妖精さんたちは、春の訪れを皆に知らせるのが仕事だった。
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