人生そのⅠ

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「初めまして私の名前はハクリュー・オオルリです。ハクとお呼びください。」 ねぇ、ねぇ、この声誰だと思う? 答えはハクでしたー! いやー、ルースさんに拾われてから9年経ちましたねー。 15歳になったので、学園の高等部に入らないといけない年になりました。 みなさんは薄々気付いているかもしれませんが、メルスルース・オオルリはディナース学園の理事長をしています。 みんな驚いた? 僕は初めてそれを聞いた時はナンデモアリダネーと流していました。 そう言う訳なのでいつまで子供ではいられないので口調を頑張って変えました。 まぁ、心の中では一切変わっていませんが。 学園の制服を着てこの口調で喋ったら、ルースさんとクロは揃って 「誰?」《どちら様?》 心の中で思いっきり爆笑していました。 僕のポーカーフェイスは完璧です。 そんな訳で入学式、ルースさんが理事長として立派に話していた。 クロはと言うと、僕の影の中にいます。 この学園は訓練場、競技場以外の場所で魔物、魔獣の持ち込みまたは召喚は禁止されている。 なのでこのことは僕とルースさんだけの内緒である。 入学式も終わり自分のクラスに入る。 僕のクラスはAクラスだ。 クラスはAからFまでの6クラスある。 これは入学前のクラス分けの学力、体力、魔法、技テストをして、レベルの高い順に振り分けている。 僕は結構手を抜いた筈なのに学年総合2位だった。 みんな結構頭悪い? あの口調と完璧なポーカーフェイスで僕の自己紹介は終わった。 今気が付いたが、僕の隣の席が一箇所空いていた。 入学式そうそう、遅刻とはどんな奴だ。 「……遅れました。」 ガラッと空いた教室のドアから出てきたのは誰もが目を奪われるぐらいの美形男子だった。 女子は黄色悲鳴を上げ、男子は罰そうに睨んでいた。 しかし一人だけ違う人がいた。 ハク「………優希」
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