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俺は、小さな会社で働くことになった。
会社に入ってからは周りの人たちに優しくしてもらった。
事情は知っているみたいだった。
でもやっぱり人と距離を置いてしまう。
人が怖く信じることができなかった。
そしておれから人が離れていき、目も合わせなくなっていった。
自分の自業自得だったかもしれない。
理緒「今日って、山田さん残業でしたよね。手伝いましょうか?」
男「あ、ああ……大丈夫だよ。まだ若いんだから少しは遊んで来なよ。」
俺は外にでて小さな会社を眺めた。
理緒「俺に居場所なんてないんだな。」
理緒は笑ったていが、その目は暗く深い絶望した目だった。
理緒は精神科に入って前よりマシになったがその心の傷は大きい。
時折、悲しい独り言が多くなっていた。
独り寂しく歩いていた理緒に話しかける者がいた。
女「あのー、徳山理緒君ですか?」
理緒「はい、そうですけど。どちら様ですか?」
礼奈「あれ?覚えていませんか?中学のときクラスが一緒だった小山礼奈ですよ。いつも理緒君て呼んでいたかな。」
彼女を警戒していた俺だったが、思い出して警戒を緩めた。
彼女は俺に話しかけてくれる数少ない知人だった。
中学を卒業してから1回も合わなかったから顔も忘れていた。
礼奈「ここじゃアレだし、あそこで話さない?理緒君。」
理緒「嗚呼、イイよ。」
礼奈「相変わらず、ぎこちないね。」
話によると俺の事を心配してくれたらしい。
電話も繋がらなく理緒の前の家に行ったらしくいなくて、結構俺を探してくれたみたい。
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