第1章

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「お邪魔します…」 家に入ると、ワイシャツ姿の彼が玄関に来た。眼鏡を掛け腕まくりをして首元のボタンを一つ開けている彼に、なぜかドキリとした。 「おかえりゆうりくん。あ、荷物持って来たんだ」 「…少しだけ」 「言ってくれれば手伝ったのに」 「…平気」 「今日は目、大丈夫だった?」 「…ん…」 「良かった。俺、部屋にいるから。何かあったら言ってね」 微笑んだ彼は、階段を上がって部屋に戻った。勉強、してたのか。
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