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「ごめんっ…ごめんねゆうりくんっ…」
「…どうして君が謝るの…?」
「俺のせいでっ…俺のせいでこんな目にっ…」
「…ゆうとくんは悪くないよ…」
「でもっ…」
力なく前を見ていた瞳がゆっくりと此方を向く。その瞳と目が合い、僕は言葉をなくした。
彼の顔が徐々に近づき、あと少しの所でピタリと止まった。
「…キス…していい…?」
「また、俺のパートナーになってくれるの…?」
その問いかけに返事はなく、その代わりに唇が触れた。背中が痛い。ぎゅっと痛みを堪えた。
「…ありがとうね…ゆうとくん…」
ふわりと笑った彼は、ふらふらと立ち上がり二階へ行った。彼の笑顔が見れて嬉しいはずなのに、心の中はもやもやだった。
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