第2章

16/19

81人が本棚に入れています
本棚に追加
/66ページ
コンコンッとノック音の後に「ゆうりくん?」と声がした。その声に驚いた猫は逃げるように何処かへ走っていった。 ゴシゴシと腕で涙を拭い、僕はドアに視線を移した。 「起きてたんだね。大丈夫?」 「…へいき…」 「窓、開けてて寒くない?」 「…ん…」 「…そっか」 隣に座った彼は、何を言うわけでもなくただ空を眺めているようだった。
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!

81人が本棚に入れています
本棚に追加