最終章

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全部嘘だった。初めて会った生魂がゆうりくんだということも、あの3人が生魂だなんて知らなかったということも。 俺は彼が好きだった。勿論パートナーとしてではない。彼を愛していた。 俺があの学校に転校して、あの3人が生魂だということはすぐに分かった。だけど知らないふりをしていた。俺には合わないと、分かったからだ。 そして彼が転校して来た。目を疑った。繊細で、荒く触ったら消えてしまいそうで…同じイキモノだと知った時、心の底から喜んだ。 彼にあの3人の事を言わなかったのは、彼が向こうにいってしまうんじゃないかという恐怖心からだった。 しかし今、あの判断のせいで彼はここにいない。俺は何をしているんだろう。一番大切な人を守れなかった。
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