最終章

7/9
前へ
/66ページ
次へ
あの日以来、ゆうりくんがいた部屋からトイレ以外出ることがなくなった。食事も取らなくなった。 「ゆうり、くん…」 床に転がっているスプレー缶を抱きしめ、俺はただひたすら泣いていた。彼の匂いを感じては、ひたすら泣いた。声が枯れても、涙は枯れることなく零れ落ちた。 彼以上のパートナーなんて、存在しない。絶対に。
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!

80人が本棚に入れています
本棚に追加