chapter1 チタニウムホワイト

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天海涼夏 小学5年生 涼夏は父親に連れられ隣街に来ていた 昼食が終わりレジの横のパンフレットを見ていた フリーマケットが開催されていた 父親は興味が有るらしく涼夏と会場に行ってみる 父親は骨董品に夢中になっていた 涼夏は父親から離れて楽器のコーナーをずっと見ていた 剥き出しのギターやベースが並んでいる 横にはギターケースに入ったギターも陳列されていた 涼夏は剥き出しのギターとギターケースに入っているギターを見比べた ギターケースに入っている方が管理が良さそうな気になった 涼夏はギターケースを空けて中身を見て行く その中で真っ赤なギターを見付けた 涼夏はギターを弾く事が出来ない 真っ赤なギターが欲しい理由は自分でも分からない けれどどうしても欲しい 手持ちの小遣いで買える金額ではなかった ゲームソフトよりもレアなカードよりも真っ赤なギターが欲しい そんな時に父親が骨董品を買い漁って涼夏を呼びに来た 涼夏は父親に真っ赤なギターを欲しいと頼んだ 父親は涼夏に欲しい物を頼まれるのが初めてだった 今までのクリスマスも誕生日プレゼントも催促された事は1度も無い 余程欲しいのだと思い真っ赤なギターの値段を見た 父親は骨董品を買い漁ったせいで手持ちが足りなかった 真っ赤なギターを良く見ると見た事も無いメーカーのギターだった 父親は値段交渉したが相手にされなかった 父親は必死で考え骨董品の1つを選択した 買った場所に行き理由を付けて返金してもらった 父親はそのまま真っ赤なギターを買って涼夏に与えてくれた 帰りの車の中で涼夏はギターケースに入れたままの真っ赤なギターを離さずに眠っていた 父親は涼夏が喜んでくれて満足だった 涼夏はこの真っ赤なギターを早く弾ける様になりたいと思う 今日の涼夏の思想 ギターの重みで足が痺れて車から降りられない
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