chapter1 チタニウムホワイト

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chapter1 チタニウムホワイト

天海涼夏(あまがいすずか) 小学5年生 友達の家の帰り道に走って来る派手な男を見掛けた 背中には真っ赤なギターケースを下げていた 派手な男の後からどう見ても悪者といった雰囲気の2人組が追い掛けている 涼夏は2人組の前に立ちはだかる 2人組に向かって光線を撃って攻撃をした 光線は涼夏の空想だった 悪者のうち1人は意味不明な行動に呆れた顔で無視した もう1人は涼夏の空想を理解した様で倒れて苦しんだ振りをしてくれた 涼夏は悪者を倒し満足げな顔をしている 結局派手な男は捕まって連行された フルスモークの高級車に乗せられた 涼夏は派手な男を悪者から守る事が出来なくて落ち込み気味になっていた 派手な男が捕まった時に涼夏にアリガトなっと言った気がする 派手な男の名前は中森李久(なかもりりく) ミンチグラフのギタリストだった バンド好きの間ではこの地域で知らない人は居ない 涼夏はもう少し自分が大人だったら悪者から中森を守れた気がした いつの日かテレビで中森の出ているニュースを観た 悪者2人組に捕まった日はミンチグラフの公演が有った 中森は公演に穴を空けて海外に移住するらしい 今日の涼夏の思想 光線を出す練習中
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