第1章

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 しかし、 父親が真顔で「サイコロの出る目をこんなに連続で当てられるなんて凄いことなんだよ」と私に言ったことで、 「えっ、 ふつうは、 こんなふうにならないの?」と聞き返してしまいました。 「ああ、 奇跡に近いよ、 凄いことだ」  父親は、 笑いもせず、 そう言ったのです。  そのころから、 すでに私の中にある「何か」が、 動き始めた気がしました。  私が占い師になるためのスタートが、 そのときに、 すでに始まっていたのだと、 あのサイコロ事件は、 あとから考えると、 そう思える出来事だったのです。  
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