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『んーーーーーーーーーー』
ゴシゴシと目をこすり起床。
『ふぁーー。…よく寝た』
次に目を開けた時は部屋の中はオレンジ色だった。
もう、窓には鳥たちの姿はない。
夕方かな………?
グーーーーーー
『お腹すいた』
うちは身支度をして家を出た。
身支度と言っても動きやすいように作ったズボンを履くだけだ。
「あれ、蒼くんじゃない?」
「えっ!……ほんとだ、蒼君や!!」
「きゃぁー、蒼君よ!」
「蒼君、久しぶりだね。三日前から姿見えなかったから寂しかったよ」
朝食?昼飯?夕食?とにかく空腹を養うために甘味屋さんに向かっていると、女の人たちが声をかけてきた。
『眠たくて出て来れなかった』
そういえば3日ぶりの外か……。
ということは、あの雀たちに3日も飯抜きにさせてたのか。
明日の朝は貯まった付けを返さないと……。
「ところで蒼君、今からどちらに?」
『お腹空いたから甘味屋に』
「えっ!そうなの?だったらうちの家に来てよ。ご馳走するよ」
と、夕食のお誘いが。
「あなた!抜け駆けは許しませんよ!蒼君、私の家で鍋食べましょう?」
「ちょっと!あなたこそ抜け駆けしないでくれます!」
気づけば騒ぎになっていた。
よくあることだ。
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