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すっかり伸びきった日向は放っておき、僕は女性2人へとようやく向ける。
「話を戻しますね。その団体ってなにをするんですか?」
「サッカーをしたり、人攫いを攫ったり、泥棒の家を泥棒したり、警察のコスプレをして、〝待てぇルパーン〟と言ってみたり、学校にはびこる悪を手なづけたり、けんけんぱしたり」
この担任教師バッターなに言ってるんだ。
「どうかな祇園さん、えーいピコピコ~」
「……僕がなんでも『〝ピコピコ〟』突っ込むかと思ったら大間違いですよ、赤点ですよ。『〝ピコピコ〟』そんな変な組織には所属しません。ただでさえ『〝ピコピコ〟』クラスという組織に属せていないのに『〝ピコピコ〟』」
いつまで叩き続けるんだろう。
すごくピコピコしちゃってる。
「お前は属してるって言ってるだろう、寝てんのか」
瓶底メガネなのに睨んでるのが物凄い伝わってくる。
持ってるボールをグリグリ頬に押し付けられる。
なにこれ怖い。
「と、いうわけで入団してたお前は挨拶回りへと行け」
「いや、ちょっと用事があるんですけれど」
「あ、それ地鞠の嘘だから」
「……」
「いや、本当に」
「……」
「だって今日アイツ朝からいないぞ」
「……ふ」
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