ドリームキャッチャー

『ドリームキャッチャー』の店舗が入っているビルの前に着いた。

５階建てビルの５階。

逃げずれぇ。

ここまで来たんだ。

仕方がない、行こう。

ビルにエレベーターはなく、５階までの道のりを階段で上がった。

ドアには、紙に『ドリームキャッチャー』とマジックで太く、書かれたものが貼られていた。

あやしいが、ここまで来たら引き下がれないものがある。

ドアをノックする。

「はーい、どうぞーん」

声の低い、女の人の返事があった。

おそる、おそる、僕は、ドアを開けた。