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「ルカ!いきなり近付くのは禁止!」
「ねー、魔王さま。僕と遊ぶのとディロアと勉強するの、どっちがいい?」
「どっちもいや!」
私はキッパリと言い切った。
勉強も嫌だけど、ルカと遊ぶって言うのももんのすごく不安だもん!
「魔王さま…僕すこし傷ついちゃいますよ?」
「ふん。残念でしたねルカ。では由奈様。ご飯も食べられたようですし勉強をしましょう」
「えー…」
ルカとディロアは何故かお互いライバル視している。
はじまりの街からの帰り道でちょっと聞いたのだけど、小さいときからの因縁らしい。
しかも同じ年みたい。仲良くすれば良いのに。
私はチラッとルカを見た。
勉強するくらいならルカと…いや、まて、でもやっぱり信用ならない。
あうあうやっぱり勉強するしかないのか…いやでもやっぱりしたくないー!
いやでも、やっぱり遊びたいとも言えないよ!
一人でもんもんと考えていると、ルカがひょいっと私の体を持ち上げた!
「えぇえ!?る、ルカ、これって!?」
これっていわゆるお姫様だっこだあぁあぁあ!!!
「魔王さまは素直じゃないですね♪」
「いや、ちょ、何を勘違いしてるの!?」
「ルカ!今すぐ由奈様を離せ!」
「おっと♪」
凄い剣幕で襲いかかるディロアを、ひょいっとかわすルカ。
「魔王さまは、いただきますよ♪」
「なっ!?ルカ待て!」
そう言うとルカは私を抱えたまま凄いスピードで走り出した!
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