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高校2年生 葉羽 正彦の場合
僕はいじめらている。
「やめてください」
教室に僕の声が響く。
「葉羽はやく脱げよ」同級生の山田達だ。
『脱げ脱げ脱げ脱げ』
僕がいじめれるようになったのは
いじめられている友達を助けたからだ。
そんなあたりまえのことをしただけで
次の日からターゲットが僕に変わる。
助けた友達さえも敵になる。
クラスの担任さえも黙認する教室。
僕は毎日山田達の荷物をもたされ
それぞれの家まで運び少ないお小遣いを
ゲーセンで使われなにも残らない。
帰りが遅い僕をシングルマザーの母は、
心配するが、僕は。
「友達と遊んできたよ。楽しかった」
そう明るく振る舞うことしかできない。
そんな毎日を繰り返している。
そんなある日の帰り道のことだった。
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