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「…マジかよ…こんな精巧なロボット初めて見たぜ。一体誰なんだろう、こんなすごいの作ったやつは。」
連れて帰ったスズメの手当をしてやろうと、小さな体を触っていて、違和感を感じた。
それで、隅々まで調べてみたら、こいつが、ただのスズメじゃなくて、精巧なロボットなんだって気付いたんだ。
「…持ち主、探してんじゃないかな?」
持ち主が探してるだろうって、推測は出来るんだが、今は、こいつをどうするか考える方が、先だった。
拾った手前、治療ならぬ、修理をしてやるのが、筋だろうが、工学部に身を置いてる俺としては、血が騒いで仕方ない。
「分解してぇな…。」
こんなワクワクする代物を、目の前にして、そう思わないやつがいたら、そいつは、工学部にいる必要ないね。
修理をするにしても、バラさなきゃならないんだから、至極、真っ当な考え方だ。
俺は、意を決して、工具箱を取り出して、作業台に、スズメを置いた。
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