第3章

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以前だったら、また女遊びか。 と思ってしまうが、私と付き合い始めて花街に行かなくなった。 恐らく、白澤さんもこの関係を壊したくない。 と思っていてくれてるからでしょうね。 最初は…この感情が何なのか解らなくて、戸惑い悩んだ。 しかし紐解けば何とやら。 露骨に無視し続けたものは生まれるとは思わなかった品物で。 本当、鬼神の私が神獣と? と思いましたが、慣れですかね。 何げない幸せを感じることが増えました。 最近、部下や幼馴染み達には、 少し丸くなったと言われましたっけ。 私自身は何も変化してないと思うのですが。 相手が吉兆の神様だからですかね? それとも白澤さんだからですかね? 小さく笑い、そう言えば白澤さんの声が聞こえないと思い、 ほんの数分ばかり思考してたのを恥じ、白澤さんの方を振り向くと、そこにいるはずの人が居ない。 食べ半端なお好み焼きが、白澤さんの座っていた所にあるのみだ。 立ち上がってキョロキョロと見渡すが姿は見えない。 どこへ? 桃太郎さんの様子を見に行ったのでしょうか?
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