第3章

10/10
前へ
/224ページ
次へ
踊り終わり、祭も最終段階に。 はぁー気が重い。 これから亡者を狩りに行くのが。毎年恒例とはいえ、ねぇ? 亡者一人一人が時間厳守してくれればこちらの仕事が半減するのですが。 大王と同様、時間なんて守りませんし、いや…守る亡者もいますか。 いつか私も輪廻の中に入るのでしょうか? 今ある幸せがずっと続けばいいのに。 そう思っていても現実は、辛く苦いもの。 幸せばかりではない。 だからこそ私は悔いのないように、残さないように、 私が選んだ道を進んで行くのだ。 それが例え棘の道でも。 私が白澤さんをも置いて逝くことになっても。 回り廻る世界の中で、また出逢えるように。
/224ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加