第5章

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「さけたーさけたー」 「何がさけーたー?」 「桃タローくんが遂に僕を避け始めてさー」 「おや、意外に遅かったですね」 と言うか、今更って感じがしますが。 「今更って何だよ」 こっちは死活問題なのに。 「視線でも立ち振る舞いでも避け始めてましたよ」 鬱陶しいと思われるくらいには。 「マジで?」 うわー気付かなかったー。 「貴方は鈍感ですからね」 もう極みに達しているレベルで。 「つーか、大半お前のせいだろうが」 「侵害ですね。 私が何をしたというのです?」 「薬の調合してると背後に回って項にキスとか胸の突起とか下部を触るじゃん」 「スキンシップの一環ですが?」 貴方の甘く鳴く声、桃太郎さんにも聞かせたいじゃないですか。 そう言って私は立ち上がると白澤さんの背後に回る。 「2人切りの時ならまだしも、 桃タローくんが居る時にちょっかい出すのはヤメテ」 調合失敗したら、責任持てよ。 つーか、くっつくな。 遣り難いだろ。
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