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「これ名高い酒だよな?」
尋ねると言うよりは確認に近い質問。
はぁーと大きな溜息を吐かれる。
「何だよ」
「何だよ、はこちらの台詞です。暫く悶々と考えていると思って放って置いたら、くだらない質問に呆れただけです」
今日10/1は日本酒の日なんです。新米が実り、その新米で酒造りを始めるのが10月でして、酌・酔・釀など、‘酒’に関連する漢字に共通する‘酉’は酒壺を表す象形文字で、
十二支の10番目である事から10月は‘酒の日’と言われる事もあるそうです。
また、10月を意味する‘神無月’は一説に‘醸成月’=新穀で新酒を醸す月からの転声とも言われ、日本酒にとって区切りとなる大切な月なのです。
「へぇ~知らなかった。で、これは新米で作られた酒であると」
「ええ、どうせなら貴方と飲みたいと思いましてね」
「それはどうも。
それにしても珍しい。明日は槍が降るのかな?」
「降らしてやらん事もないですよ。ただ納期はしっかり守って下さいよ」
「この鬼」
「鬼ですが、何か?」
ほら、酒に合うつまみでも作って下さい。
お腹空いてるのですから。
「僕、給食のおばちゃんじゃないのになぁ~」
まぁいいかと思えてしまうのは、
こいつとの付き合いが長いからで。
こいつの好きな味や香りを知らず知らず作ってしまうのは、
惚れた弱みとでも言えばいいのだろうか?
まぁ、楽しけりゃいいか♪
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