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しかし、何処にも母は行った形跡が無かった。
二人とも押し黙ったまま、しばらく時計を見ていたが、美鈴が「お父さんは?
お父さんに聞こう…
もしかしたら、お母さんの行きそうな所、知ってるかも…」
二人は、 酔って寝てる父のもとに行った。
「お父さん!起きて!お母さんが居なくなった!どうしよう?どうしたらいい?」
突然 起こされて、まだ、ボ~っとしている父に、美鈴が
「ハイ!お水飲んで!
聞いてる?お母さんが居なくなったの!
お母さんの行きそうな所 知らない?」
父は、美鈴が差し出した水を飲み干し、
「今 何時だ?」
「9時過ぎ‥」明美が言う。
「町内の人には聞いたか?」
「名簿見て確認したけど、何処にも行って無い‥電話も繋がらないし‥」
泣きそうになりながら明美が言う。
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