第1章 始まり

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 魔力がした方へと行くと、狼数匹に囲まれているボロボロな少年がいた。 咲「うわー、やばいかんじ?」  狼達が、少年に噛みつこうとしたとき、 咲「とりあえず、ファイヤーウォール!」  少年の周りに炎の壁が出来た。狼達は炎の壁に現れたことに驚き、森の中へと逃げていった。  咲命は、少年の方に近づいた。 咲「大丈夫?」  声をかけられた少年は驚いたように、咲命を見た。 少年「…何、で、俺を、助け、たんだ…?」 咲「何で助けちゃいけないの?」 少年「…俺は、魔盲、で、捨てられた、んだ。」 咲「っ!…そっか、つらかったね。」  咲命は、少年を抱きしめた。少年はビクッと身体を震わせた。 少年「ちょ、何、して……」 咲「僕もね、君みたいに捨てられたんだ。物心つく前に。」  少年はびっくりしたように抱きしめている咲命を見た。 少年「えっ?何、で?」 咲「僕は、銀髪で蒼眼だったから、親が気味悪がって捨てたんだ。育ててくれた所でも、遠目で見られながら生きてきた。捨てられたのは君と一緒。だから、大丈夫。泣いて良いよ。」 少年「あう、う、うわあぁぁぁー!」  咲命は、少年が泣き止むまで、ずっとずっと抱きしめていた。 ──────────  しばらくして、泣き止んだ少年と自己紹介する事にした。 咲「じゃ、僕からね。僕は、サクヤ・シロカミだよ。よろしく。きみは?」 少年「俺の、名前は捨て、られたから、ない。でも、家は、貴族の、ダーク家、だった。」 咲「そっか、なら、僕が名前付けていい?」 少年「うん。」 咲「んーー、じゃ、レイ!……君はレイ・シロカミだよ!だから、僕と家族になろう」 少年?レイ「…レイ……俺は、レイ・シロカミ……よろしく、姉さん。」 咲「うん!これからよろしく、レイ!」  レイが家族になった瞬間だった───
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