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七人はスピードを緩めていくと、あるマンションの前で足を止めた。
『はぁ、はぁ…』
全速力で走っていた彼らは声も出せないほどだった。肩で息をしながら呼吸を整えていく。
『け、けっこ…走るじか…ん、長くなっ…なってきたよね…』
ユウタが言うとみんなが苦笑いを浮かべつつユウタを見つめる。
『しゃべんの…辛いなら…』
『息…とと…のうまで…話さなくても…』
ユウタのことを笑っているのに同じように途切れ途切れに喋る姿に、みんな笑い出した。
『た…ただでさ…え苦しいのに…』
『笑かすなって…』
そう言いながら、彼らの笑いは途絶えなかった。
少ししてみんなの息が整ってくるとレオが言った。
『今日はどこにする?』
『ハヤトん家は?』
『また画像アップされてるかもしんないしなー』
『じゃ、うち来る?』
ハヤトが聞くとみんなが頷いた。
『あ、ごめん!俺バイト…』
メンディーが申し訳なさそうに頭を掻いた。
『画像アップされてたら、また教えてよ』
メンディーはそう言うとみんなに手を振って走っていった。
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