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誰でもいいから外の人間に会おう、店の客でもいい、女友達でもいい、あぁでもやっぱり翔太に会おう、いややっぱりやめよう、こんな日には店の客に会って美味しいものでも奢ってもらって枕営業して買い物に連れて行ってもらおう、それが一番利口だし時間の無駄にもならないし、いやでもやっぱり翔太にしよう そうやっておかしなサイクルで思考を働かせていたら腕の傷は深くなっていく、あたしは本当に救いようのないクズ女だ 「今すぐあたしとセックスして」と翔太にメールしてはみたもののダメだろうと思った 誰がこんな唐突かつ直球で卑猥なことを頼む女と会おうとするだろう 誰がこんな上から目線で性行為を申し込む女を抱けるだろう だけど翔太はすぐに「いいよ」と返信してきてあたしは思わず笑った、やっぱり彼はそういう奴だ どうしたのも何があったのも無く面倒なやり取りはすっ飛ばした上での会話ができる良く出来た奴 そして今こうして翔太との初体験後、2回目の交わりを終え一眠りしたあたしは、おかしな夢に心をかき乱されつつもあったが落ち着いている 苛立ちの勲章である腕の傷を見た翔太は珍しく慌てていて、大した傷でもないのに放置して固まった血のかたまりを洗面所で丁寧に洗い流し、消毒までしてくれた こいつはあたしが一体何をしたらキレて怒鳴り散らしたりするんだろうか、高校のころはこんなに温厚なやつだとは思わなかったのに今のこいつと言ったらただの優男だ 「ばーか」
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