1 いまの私

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江美里が義理で連絡をしてきたわけではないことはわかっていた。 職場で毎日顔を合わせるわけでも、共通の友達がいるわけでもないのだから、本当に来て欲しいと思わなければ、わざわざ連絡をして来ないだろう。 私が江美里を妹のように思っているように、江美里も慕ってくれている。 もしも私が結婚式をすることになったら、江美里にも来て欲しいと思っている。 でも、すぐに返事ができなかったのは、やはりあのことが気になっているから。 江美里の結婚式ということは、父親の藤木さんも出席するに決まっている。 私と藤木さんは、付き合っていた。 結婚式を挙げる教会は、建設のときに私と藤木さんが一緒に携わり、結婚の約束をした場所だった。
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