1545人が本棚に入れています
本棚に追加
江美里が義理で連絡をしてきたわけではないことはわかっていた。
職場で毎日顔を合わせるわけでも、共通の友達がいるわけでもないのだから、本当に来て欲しいと思わなければ、わざわざ連絡をして来ないだろう。
私が江美里を妹のように思っているように、江美里も慕ってくれている。
もしも私が結婚式をすることになったら、江美里にも来て欲しいと思っている。
でも、すぐに返事ができなかったのは、やはりあのことが気になっているから。
江美里の結婚式ということは、父親の藤木さんも出席するに決まっている。
私と藤木さんは、付き合っていた。
結婚式を挙げる教会は、建設のときに私と藤木さんが一緒に携わり、結婚の約束をした場所だった。
最初のコメントを投稿しよう!