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「藤木さんに会うのは仕方ないとしても、お父さんに会いたくないというか、申し訳なくて。私がいたらせっかくの結婚式の雰囲気を壊しちゃいそうで」
翌日私は江美里に電話をして、正直に告げた。
「お父さんって、おじいちゃんのこと?」
藤木さんの父親。
つまり江美里の祖父には、とても親切にしてもらっていた。
藤木さんが入院中、お見舞いに来ていたお父さんとは、話もしたし、二人でご飯を食べに行ったこたもある。
年の差のある私たちの結婚も賛成してくれて、「圭吾を頼む」とも言ってくれた。
藤木さんと別れることになったときも、いちばん悲しんで、詫びてくれたのもお父さんだった。
それだけじゃない・・・。
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