プロローグ

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「背が伸びたな」 「はあ?」 陸斗が呆れたような声を出した。 「高校に入ったときから、ぜんぜん変わってないけど」 いつまで子供だと思ってるんだよ。 そう思っているに違いない。 実際に、俺の記憶の中では陸斗はいつまでも子供のままだった。 「彼女とは、うまくいってるのか?」 「彼女って、どの彼女?」 「とっかえひっかえ、やってるのか?」 「嫌な言い方するなあ。少なくとも、親父よりは誠意のある付き合いをしていると思うけど」 嫌味な言い方だった。 でも、それも仕方がない。
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