プロローグ

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「会いに来たんじゃないの?」と陸斗に聞かれた。 「誰にだ?」 「先生に決まってるでしょ」 「会うわけないだろ」 「なんで?」 意外だというように、尋ねられる。 「なんでって・・・」 「まだ未練はあるんでしょ?」 「あるわけないだろ。もう二年も経ってるんだぞ」 「何年経ったかとかなんて関係ないでしょ。先生がいないと生きていけないって泣いてたくせにさ、なんで別れようって言ったのか、わけわかんないよ」 「泣いてはいない」 「泣いてたよ」 「いいから、前を向いて運転しろ」
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