21 夢の続き

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春香が私のドレスの裾を持ち上げてサポートしてくれる。 「ゆっくり歩いていいからね」 優しい言葉をかけられる。 ヒールの高い靴は履き慣れていない。 私の両側には、藤木さんと拓也くんが、支えられるように寄り添ってくれた。 私は、藤木さんの腕に捕まった。 歩き出したときだった。 「あのさ」と藤木さんが言う。 「拓也も春香も、色々とありがとうな」 「なによ改まって」 一瞬照れ臭そうにした春香だったけれど、すぐに「いつから呼び捨てになったんですか」と、口を尖らせた。 「とにかく、オマエたちのお陰だと思ってる。俺と理沙の気持ちを汲んでくれたんだよな」 「俺は、春香さんの言う通りに動いただけですよ」 拓也くんは春香を立てたつもりだろう。 でも藤木さんは、チャンスを見逃さなかった。 「拓也はせいぜい、尻に敷かれないように気を付けろよ」と言って笑った。
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