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前谷さんの、こちらが恥ずかしくなるくらいの褒め言葉を並べた挨拶が終わると、歓談に時を過ごした。
私と藤木さんの周りに、みんなが集まって来てくれる。
藤木さんは、勧められるままにビールを飲んでいる。
「足元にバケツがないんだから、飲むしかないだろ」
そういって機嫌良く飲んではいるけれど、お酒に強いとはいえ心配になる。
「倒れないでくださいね」
「心配するな。夜の分の体力は、ちゃんと残しておくから大丈夫だ」
そんな態度が頼もしくもあったけれど、そばに来ていた江美里に聞かれてしまった。
「ウチの子と、同級生になるのは確実だねえ」と冷やかされる。
それを今度は学生時代の友人たちにも聞かれていた。
「春香から、二人はラブラブだって聞いてたけど、想像以上でびっくりだよ」
「別にびっくりすることじゃないじゃない」
「だって、昔の理沙からは想像つかないよ。昔はさ……」と言いかけて、藤木さんがいることを気にしたのだろう。
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