21 夢の続き

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会場の壁側にあるカーテンが開き、ステージが現れる。 まず拓也くんの姿が見えた。 ギターを抱えて、スタンドマイクを前に立っている。 キーボードが2台置かれて、春香ともう一人の友達が並んでいる。 メインギターと、ベースとドラムは、現場の人たちだ。 本格的なバンド演奏に、見惚れていると、拓也くんが歌い始める。 びっくりするくらい、歌が上手い。 それに仕事のときよりもずっと堂々としているのは、お酒のせいだけではないだろう。 そういえば、私と藤木さんの結婚式には、みんなでバンドをやろうと盛り上がっていたことがあると、拓也くんから聞いていた。 まさか本当に、やってくれるとは思わなかった。
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