東陸一《あずまりいち》

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自動ドアが開いて中に入ると、思わず左の方を見てしまった。 この商業施設にも、ジュエリーアズマが入っている。 ピシッと立っている店員はもちろんねーちゃんじゃないけど、胸が痛んだ。 「東くん、エレベーターこっちだけど?」 「あ、ああ」 エレベーターの前で、数字が1に向かうのを見ていたら、渋谷はクスリと笑った。 「ここって、古臭いわりに、Wi-Fi入ってるのよね。だから、こんなことができちゃう」 「え?」 .
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